4 Chance

K-POPについて日々思うこと。曲やコンサートの感想。

30歳の頃に

ミュージカル「30歳の頃に」を見てきました。

主役のヒョンシクをソンミン、ジンヨンをヨンセンの最終公演。

年末からお正月にかけての公演で、

連日客入りが心配されていたけれど、

さすがに最終日は、1階席は満席とは言えないまでも、後ろまで埋まっていました。

 

ヒョンシク役やソンミンとソンモのダブルキャスト

ジンヨン役はヨンセンとBlock Bのユグォン、MYNAMEのセヨンのトリプルキャスト。

キャストの日程を見たときに、

ヨンセンとソンミンの日で見たいなあと思って、

最終日を選びました。

 

around30.jpg

 

ソンミンもソンモもヨンセンも、

グループでの立ち位置というか、今おかれた状況はなかなか微妙で、

そういえば、ジコの抜けたBlock Bも兵役を控えたMYNAMEもなかなか微妙だ。

 

最終日だけど、会場は気持ち、ヨンセンペンが多かったように思う。

手を挙げたわけじゃないのでわからない。

入り口に飾られた花スタンドはソンミンのほうが多かったけれど。

 

社会人になって20年目。

仕事も家庭もうまく行かないヒョンシクが、

20年前の30歳の頃にもどって、人生を思いなおすというストーリー。

音楽を志していたが、その思いを貫くことができなかった理由や、

伴侶を選んだ理由などを思い返し、

また今の人生を生きようという気持ちを取り戻すまで。

 

舞台の最初にソンミンが歌う曲で思い出したのだが、

韓国では有名な「30歳の頃に」という曲がモチーフになっているミュージカルだ。

私はこの曲をSS5の時にカンインのソロ曲として聞いていた。

 

「30歳の頃に」 by Kang In

 

いろんな歌手がこれをカバーしている。

ジェジュンも入隊前のファンミで歌っていた。

みんな30歳くらいになるとこれを歌いたくなるのかも。

 

ソンミンの歌声はのびやかで、変わらずうまいなあと思う。

ヨンセンの声は抑え気味で(風邪をひいてたらしい)、

気持ちを表に出さないジンヨンをうまく表現している。

韓国ではうまく活動できない二人だけど、

もともとはSMで練習生だった同い年の二人が、

こうやって同級生?の役でミュージカルをやる、

それも1人の女性をはさんで思いを交錯させる役を

こういう内容のミュージカルでやるというのは、何か不思議な縁を感じる。

 

100分の休憩なしの公演が終わって、

2人がもう一度ステージに戻ってきた。

予定にないアフタートークに拍手が起きる。

舞台に集中してたので日本語を忘れたんじゃないかと言って、

夜の部を控えたソンモも通訳としてステージに上がる。

 

ソンミンは手紙を用意していた。

(スパショの時もそうだったな)

手紙を用意したなら、僕の役目は?とソンモが笑わせる。

ヨンセンさんのファンもいるので少しだけ」と断って、

「こうやって(日本での公演の)機会を得られたのは奇跡」と続けた。

その一言に、彼が今置かれている立場の難しさを思う。

そして、「この先の予定も何もない」と。

 

手紙を用意していなかったヨンセンも、

「アルバムとかミュージカルとか、先のことはわからない」という。

いや、そんなこと言われたら、またミュージカルでも来た日には、

また行っちゃうだろう。

 

昼公演は握手会があった。

いつものように一瞬の握手だけれど、

ソンミンは腰をかがめて目を見ながら両手で握手。

そんなしぐさにも彼の必死な思いが伝わる。

 

SS8には合流できるんじゃないかと、私は軽く考えてたけれど、

思う以上に状況は難しいのかもしれない。

 

でもそれが「30歳の頃」なんだと思う。

この曲は、20年後に30歳の頃を思って作られた曲だけれど、

30歳の頃に、今がどんなときかなんて、わかるはずもない。

今がどう将来につながるなんて、とても想像できないし、

たとえ未来図を描いていたとしても、想定外のことに翻弄されるし。

それはよくわかるなあ。

 

だって彼らの10年前と今でも、全然思ったのと違うでしょう?

今の選択は大切だけれど、

たくさん迷えばいいし、思い切り選べばいいと思う。