4 Chance

K-POPについて日々思うこと。曲やコンサートの感想。

「キラキラ」

昨日の夕方、友人から「Music Fairにオニュが出て『キラキラ』を歌ってる」というLINEがはいり、

そうだ、それ忘れてた~と2,3日前に「見なくちゃ」と思ったことを思い出した。

ま、どうせどっかで見逃し配信見れるからと思って、見始めた野球中継を見ていたんだけど、

ツイッターでは、次々に、「あれは誰?」というコメントが上がってくる。

だから日本で地上波に出る意味があるんだな~と改めて思う。

同じころ、東京ドームではSMTOWNが開催されていたけれど、オニュ君が披露したのはオリジナル曲の「DICE」。

オニュ君を知らない人にはカバー曲を、良く知っている人には新曲をというのは当然のことかもしれない。

 

この「キラキラ」が世に出たのは、2002年だそうだ。

私には小田和正さんの曲というより、ドラマ「恋ノチカラ」の主題歌としてのほうがなじみがある。

このドラマ、ものすごく好きなドラマで、

私はめったに日本のドラマのDVDを買ったりしないが、

これと「やまとなでしこ」だけは持っている。

必ずまた見たくなる日が来ると思ったから買ったのだ。

両方、堤真一さんが主役だけど、特段彼のファンというわけではない。

やまとなでしこ」は2000年のドラマだそうで、

どちらもヒロインたちの思いがちょうど自分に重なるころで、共感でき、夢をみさせてくれたせいもあると思うし、

やっぱりドラマはドラマ、とても現実にはこうはいかないよね、という諦めを実感したドラマでもある。

 

恋ノチカラ」は、グラフィックデザイナーとして独立したばかりの堤真一(役名は忘れました)と坂口憲治の事務所に、アシスタントとして転がり込んできた深津絵里堤真一の才能を信じて営業担当として入ってきた西村雅彦たちが、

ひとつずつ仕事をこなしながら大きな成功をつかむまでの話で、そこに堤真一深津絵里のじれったい恋模様が織り込まれているしゃれたドラマだ。

 

彼らの未来も恋模様も「キラキラ」していたし、毎回いいところで「ゆら、ゆら、ゆら、心は揺れる」とはじまるこの主題歌も秀逸だった。

そしてこの歌を歌うのは、小田和正以外には考えられないと思っていた。

 

20年の時がたって、オニュ君がこれをカバーしたのを聞いたとき、

もう70歳を超えた小田さんには決して出せない、

若くて透明で「キラキラ」したオニュ君の声に、ちょっと震えた。

オニュ君が30歳ちょっとだと思うので、まさにドラマの主人公たちの年代と重なることもあると思う。

あのドラマを見た時の、とても甘酸っぱい感じも、コツコツとやっていけば新しい未来が開けることを信じられるような高揚した気分も、

皆思い出した。

 

今、ドラマづくりは、いろんな状況に配慮しなければいけなくて、

作り手としては本当にやりにくい時代だと思う。

2000年ごろの世の中には、まだ理不尽なことも、今ならパワハラで片付けられそうなこともいっぱいあったけれど、

ヒーローやヒロインは、それをはねのけていくパワーがあったし、

見るほうにも勇気を与えてくれるような明るさがあった。

今は(といってもたった20年くらいしかたっていないが)いろんな価値観を大事にしようという風潮に変わってきたし、

それが悪いことではないとは思いつつ、

事実はどうあれ、いろんな人の思惑を組み込んでドラマを作ったりするのはやりにくいんだろうなと思う。

 

「キラキラ」は、私も若かった懐かしい時代を思い出させてくれる曲である。

一気にそれをよみがえらせてくれるようなオニュ君の歌い方に、拍手。

 

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