「最近覚えた日本語」の話。
土曜日の番組で、最初に聞いたときは笑ったけど、同じ日に2度目を聞いた時は・・・・。
ジュンスは放送日が同じって知らなかったのかも、と思いましたが。
まあ、番組的にも同じ質問をするなよっていうことなのか、
スタッフがこの話は面白いからそういう風に仕向けたのか。
「黒字がいいです!」 by JUNSU。
そりゃ「赤字」よりはね。
・・・と普通はそう思うけど、本当は表向きの黒か赤かより、内容が大事なんだよ。
今ちょうど3月決算の会社の決算発表が目白押し。
大手企業から順に「利益回復」とか「黒字転換」という文字が新聞に並ぶけど、
それって強烈なリストラの成果でしょ? と思う。
純粋に事業が上向きできちんと払うものを払って利益を出せている会社ってどれくらいあるのだろう?
反対にまだ表向きの数字は回復していなくても、
社員のクビもきらず、支払いもちゃんとしている会社だってあるかもしれない。
黒字にも赤字にも「良いのと悪いの」があり、
それはつまり「経営者の考え方」ひとつなのだ。
数ある企業の中には、出資してくれた株主への配当を凍結して、投資にまわす会社だってある。
目先の配当じゃなくて、将来的な会社の成長、それに付随する株価の上昇のほうが、
株主にとっても利益だと考えれば、そうなるということ。
だから一概に「黒字がいい」とは言い切れない。
まあ、お金が余るに越したことはないけど、それはちゃんと受け取るものを受け取って、
支払うべきところに支払いをして、働く人たちが満足した結果であるべきでしょ。
働いた人たちのもとへお金がもどってこなかったから、そういうことになったわけじゃん?
ねえ、ジュンス?
芸能人とか芸術家がお金の損得を勘定しちゃいけない、と言う風潮が日本にはある。
以前ある女優さんが、とある韓国の方から、
「韓国の芸能人はみんな不動産を買ったりサイドビジネスをしてる。(あなたも)何かすればいいのに」
という話をされたときに、その女優さんがきっぱり、
「日本では(俳優がビジネスをやると)芸がおちるといわれていますから」
と言ったのを(たまたまその場にいあわせて)聞いたことがある。
「そうそう、日本ではそうだよね。一流の人は芸一筋」
と思ったのだが、結局それは芸のことをまず第一に考えろということで、
これをやれば金銭的に得か損かと言うことを、考えちゃいけない、
そういうことに敏感になってはいけない、と言うことなんじゃないかと思う。
だが「食べる」ためにはある程度の稼ぎは必要で、
芸術ばかりを追ってもいられない。
そんなかっこいいことを言えるのは、一部の才能とチャンスとスタッフに恵まれた人だけで、
その他大勢は、「儲かるように」「損しないように」「次の仕事につながるように」頑張らなければいけない。
お金になりそうなところへ、ひともうけしようと虎視眈々と集まってくる人たちもいれば、
才能に魅了されて、その人と同じ空気、時間をすごしたい、できれば力になりたいなんて考える人たちもいて、
ファンも惜しみなくお金をつぎ込むし・・・。
アーティストにとって大事なのは、
やっぱりお金の勘定じゃなくて、
周囲をひきつけてやまない才能と人を見る目かなあなんて思ったりする。
あったかい人なのか、腹黒いひとなのか。
そういう意味で、「赤と黒」の見分けは大事だよね。
そういうわけで・・・。