聞き分けのない彼女の悪態をつく唇をキスでふさぐというのは、
ラブコメの王道ともいえるシーンだ。
歯の浮くようなセリフを言うより説得力があり、
とことんロマンチックな場面を設定するより2人の距離をあっという間に縮める、
これ以上ないシチュエーションと言うか。
「イタズラなKiss」はここまでは
原作マンガの設定にかなり忠実に展開していると思うけど、
マンガでこの6話のキスシーンを見た時も、
「入江君ってさあ、いつどうやってこういう技を身につけたのかなあ?」
と思っていた。
マンガでは入江君の女遍歴がそんなに描かれているわけじゃないし、
そもそも女に無関心というか、
どういう女が好みなのかもよくわからないまま、
どういうわけか琴子に惹かれていくんだけど、
その気持ちを自分の中で整理できないまま、あのキスシーンに突入するんですよね。
女心を一気に引き寄せるテクニックっちゅうのは、
訓練のたまものじゃなくて、天性のものなのですかね。
だとしたらおそろしいわあ。
その辺にいる5つや6つのガキ・・・お子様にもそういう天性が備わってる可能盛大ってことですし。
キスシーンからは逃れられないドラマだということはわかっていたんですが、
原作マンガにもそれほどたくさんのキスシーンは出てこない。
「イタズラに」というよりも、ここぞと言うときに、
入江君は「ものすごく効果的なキス」をいたします。
(マンガだから)入江君はそういうことが、
勉強とおなじくらいすらすらっとできる男の子に設定されてるわけだけど、
自分の気持ちが理性に反してどんどん琴子に向いてしまうのを、
彼自身もそうやってふさぐしかなかったんでしょうね。
きっとどうにもこうにもとまらないから
今は上手なポーズでキスをしよう
ドラマだと上手なポーズになるまで、
何回もやり直しができていいよね~。