4 Chance

K-POPについて日々思うこと。曲やコンサートの感想。

想い出ではなく、未来に。

昨日、ヨンセンのアルバムが届いて、

寝る前にどうしてもと思って「All My Love」だけを聞いた。

今日は朝の通勤の時間でちょうどアルバム全部が聞ける時間だったのと、

仕事中の移動の時間にもう1回、

帰り道に3回目を聞いた。

ちょっと11日のライブはほんとに涙が出るかもよ。

「想い出を君に」というタイトルは、

ちょっときまりすぎじゃない?と思っていたけれど、

これはほんとに、これまでの想い出と、

これからすごす不在の時間へのメッセージと、

未来への期待が詰まったアルバム。

そしてヨンセンとしては、

前回の「Over Joyed」に続いて、

全然違うタイプのアルバムを披露することになった。

歌手、ホ・ヨンセンの可能性が詰まったアルバム。

たぶん誰が考えても、

絶対にバラードが上手なはずなのに、

これまであえてそのフィールドを外してきたヨンセンだけど、

今回のはツボをつきまくり。

SS501カバーからの選曲もそうだし、

ソロ曲もそうだし、

新曲も同じタイプなんだけれど、

懐かしいようで新しい。

「ホシゾラ」も「Again」も、

さいたまアリーナで歌った曲。

ヨンセンの歌声で、あの日のことまで思い出される。

5人の曲は誰かが一人で歌うと、

とってもさみしさを感じるものだが、

ヨンセンだけは別。

彼が歌うとちゃんと彼の歌になる。

ヨンセンの声質と魅力をわかった選曲であるともいえるし、

やっぱりリードボーカルなんだな、と思う。

5人で歌ったときの良さを否定するわけじゃないけど、

ソロ歌手なんだわ、と思う。

日本での2つのアルバムの方向性の違いも、よく感じられる。

1つのアルバムの中でいろんな違いを見せるのではなく、

アルバムごとのテーマがよく表現されているというか。

ジャケット1つをとっても、前回との違いが出ている。

強い色合いだった「Over Joyed」とパステルカラーの今回のアルバム。

曲も楽しくてメリハリのきいていた前回と比べて、

今回は「想い出」というセンチメンタルな単語に象徴されるように、

気持ちというかメッセージをたっぷり込めた曲がちりばめられている。

歌がうまいということは、

いろんなタイプの曲を自分の色で歌うことができる、

表現できるということでもあり、

ヨンセンの色に染まることを求めて、

曲のほうが集まってくる、ということでもあると思う。

アコースティックバージョン、というのは

なんかギターで伴奏するものと勝手に思い込んでいたけれど、

ヨンセンのはピアノ伴奏。

確かにギターよりピアノのほうがヨンセンの声色に合う。

ピアノって音が不安定じゃないからごまかしがきかない。

「Over Joyed」も楽しくて好きなアルバムだけど、

今回の「想い出を君に」をセットにしてみると、

ヨンセンの音域の豊かさと音色の幅の広さを感じる。

「はじめてみる空だった」はこんなにいい曲だった?

違う。

ホ・ヨンセンという歌手の成長が、

いい曲に作りかえたんだ。

5人でアカペラで歌った「All My Love」。

ヨンセンバージョンはちゃんと伴奏がついてるけど、

「これを5人で歌ったらいいと思う」ってインタビューで。(今週の「韓FUN」より)

「All MY Love」 by Heo Young Saeng

そして同じインタビューでは、「20代最後のアルバムになる」とも。

そんな日が来ることを「はじめて見る空だった」を歌ったころは思ってたのかな?

前に、K-POPアイドルの「歌のうまい順」というランキングがあって、

1位がジュンスで、2位がイェソンだったかな?

ヨンセンは10位以内には入っていたと思う。

SHINeeのジョンヒョンとかBEASTのヨソプとか、

本当にうまいな~と思う子たちが入っていたと記憶している。

でもこういうまったくタイプの違うソロアルバムを日本で出したのは、

ヨンセン一人だ。

出さない、出せない、いずれは・・・いろいろ事情はあると思うけれど、

「出そう」という話があること、

「出した」ということ、

それは大きな意味がある。

「想い出」と銘打ちながら、「未来」に向けた曲がいっぱい入っていると思う。

これは「想い出」ではなく、未来に続きますように。