J-POPは最近なんか“人生(っていうか青春か)応援歌”みたいな曲が多くて、
せつないとか胸が痛いとかっていう雰囲気がなくて、
なんか男が歌っても女が歌っても同等みたいな感じがするけど、
K-POPはいまだ、
愛だの恋だの、
君を忘れないだの、
僕をどうしてだの、
私を見つめてだの、
若き日の恋愛ムードが満載だと思う。
そういう意味で日本に進出して、いわゆるJ-POPを歌わされたSS501も、
少しとまどったんじゃないかな?
日本では今はいわゆる「韓ドラ風」のねばっこい恋愛は、
どうも若いもんはしないみたいだし。
なのでK-POPのちょっとセンチメンタルな歌詞の曲は、
日本ではちょいと高齢層に受けるんでしょうね。
SS501の日本でのデビューシングル「Kokoro」に収録された「Be a Star」はそういう意味では、
とてもJ-POPっぽくて、いかにもこれからスターになることをめざす彼らにふさわしかった・・・と思う。
日本にはボーイズグループにとっては巨大な壁になるあの事務所があって、
その牙城を切り崩すのはもう歌がとても上手いかものすごくかっこいいかしかないわけで、
東方神起はとっても歌が上手くて踊りが上手なことでポジションを得たけど、
さて、SS501はどうするつもりだったんだろうなあと、今でもふと思う。
東方神起が日本でのポジションを得た最大の理由は、
(もちろん歌も踊りもだけど)
あの日本語力にあったと思う。
いま(というかここ10年くらい)、日本はかっこいいだけではウケない市場になってる。
かっこいい上に面白くないと。
その面白さがわかるためには、どうしても日本語かな。
韓ドラファンの方々はその興味を「文化」に向けて、自分を向こうに合わせようとしたけど、
K-POPファンはそうじゃないと思う。
背景や習慣よりも、「ノリ」や「フィーリング」で選び、
いかに相手がこっちの文化になじんでいるかを基準にする。
そのためには、やはり言葉は必要不可欠だっただろう。
向こうで作ったものをこっちへ持ってくるドラマや映画とちがって、
彼らには日本でのパフォーマンスやコミュニケーションが期待されてたはずだし。
そういうわけで、
「Kokoro」&「Be a Star」 2007年8月のK-Fesより
2007年8月1日の日本デビュー直後の彼ら。
日本でスターになるっていうことを、このときどう考えていたかなあ。
いやまあ、彼らがっていうより、事務所がね。