今考えてみると、「Rebirth」と「Destination」の2つをあわせて、
「2集」だったんだろうか。
どっちもSteven Leeだしね。
2009年は「新しく生まれ変わる」SS501を見せたかったのだろうし、
2010年になったら、それがSS501の「目的地」あるいは「行き着いたところ」に変わったのかもしれない。
それがめざす方向性なの?
ここ数日「Desitination」を繰り返し聴いていて、
リダの「大ヒットはしないから」と言う言葉を思い出した。
初出7位?
それもうなずける。
今のK-POP市場の時流とはいえないんだろうなあと、なんとなく思う。
日本の30年を10年で追いついたという韓国。
流行の市場なんて1年で5年分くらい変わるだろう。
3週間でアルバムの活動を終わるなんて、ちょっと考えられない時間の流れ方だ。
きっと来月にはまたなにか新しいものが出てきて、違う風を起こすのだろう。
5月は人気グループが次々に新曲を出したけど、どれも3週と続かない。
あまりにめまぐるしい。
韓国ファンが飽きっぽいのじゃなく、そういう時間の流れ方、
新しいものの与えられ方にすっかり慣れきっているように思う。
昨日、「ロックの日(6月9日)」に、「後世に残したい日本のロックバンド」と言うランキングが発表になった。
10位までのほとんどを知っている。
日本のファンは気が長いのか、情が深いのか、執着するのかよくわからないけど、
「少しずつ、長く」愛す。
いっときの熱い熱狂が醒めた後でも、忘れたりはせずに思い出とともに封印し、時折懐かしみ、
また子どもの世代がそれを聞いて育つ。
そういう愛され方は、日本という市場の特徴らしい。
だから、長く愛されることを目指して、日本市場を狙うという記事もどっかで読んだな。
2年くらいの空白(兵役期間)も、日本のファンは平気で待つしね。
また20代に絶頂だったバンドもグループも歌手たちも、40代になっても50代になっても、
昔からのファンとともに、自分たちの音楽を楽しむ。
リダもいつかそう言ってたよね。
年をとったら自分のファンとその家族と、楽しむ音楽をやっていたいと。
それを実現する最初のグループになれるのかどうか。
SS501の「Destination」はどこにあるのか。
「Rebirth」と「Destination」の間にあった葛藤。
なかなか2集が出せなくて、途中でちょっとはステージにたってCDも売らなくちゃ(稼がなくちゃ)ならないし、
アジアツアーもこなしたら、またちゃんとした2集が出せなくて・・・。
そういうもどかしさと、また別のいろんな問題。
遅れに遅れて、ようやく届いたアルバムを私なりに聴いてわかったのは、
「売ろうとするより、自分たちのカラーを守った」んじゃないかなということ。
彼らの甘いハーモニーが今のK-POP市場でウケている方向とは違うということを自分たちでわかった上で、
あえて自分たちのカラーを生かす方向を選んだんだろうということ。
「Rebirth」と「Desitination」に収録されたどの曲を聴いても、
それがちゃんと感じられる。
「大ヒットはしないから」。
そうだね。大ヒットするためには、市場に迎合しないといけないんだ。
ファンだけじゃなくてそれ以外の層にも受け入れられるようなインパクトが必要。
そのために自分たちらしさを犠牲にするのをやめたの?
ファンがそっぽを向くことを恐れなかった?
大丈夫。
ファンは長く待つ間に、繰り返し君たちのこれまでを見るしかなくて、
君たちの魔法にすっかりやられてるから。
君のために My Destiny
恐れずに僕を信じて
熱く燃え上がって
まだ終わりじゃないから