女の子のようにかわいくて、
スタイルがよくて、
歌が上手で、
愛嬌があって。
マンネ・ヒョンジュンは「アイドル」の条件をみんな持っていると思う。
・・・と、昨日間近でマンネを見て、
一晩明けてそう思った。
じゃあ、マンネが5人そろえば、
最強のアイドルグループになるか、というとそうではなくて、
それでもSS501はアイドルと言う名にふさわしいグループと思う。
ファンの好みは多様で、
浮気っぽくて、
パーフェクトを望むからだ。
マンネ以外の4人は、そのアイドルの条件からすると、
何かみんなちょっとずつ欠けている。
その代わり、みんな何かがちょっとずつマンネより勝っている。
最初から事務所にいたマンネを中心につくられたグループだというから、
マンネを基準にして、
そのプラスマイナスを考えて、
他のメンバーが選ばれていったのだと思う。
何かちょっとずつ足りないところを5人でカバーすることで、
SS501っていう個性が新しく生み出された。
野球のチームでは、3割バッターが9人いれば勝てるというものではない、という。
1つ1つの香りをブレンドして、まったく新しい香りを生み出す香水の手法みたいだ。
すごく歌がうまいグループとか、すごくダンスパフォーマンスがいいとか、
そういう風には評されないグループで、
じゃあ、ほかと比べて何がいいの? と聞かれても、
なんだかいつもちゃんとした答えにならないんだけどなあ、と言うもどかしさがある。
「とにかく、いいのよ~。SS501」
そんな感じだ。
ミンとマンネのソロのステージを見て、
「ああ、ミンは本当に声がよくておしゃべりが上手なんだ」とか、
「マンネはやっぱりかわいくて歌がうまい」とか思うと、
その他のメンバーより突出していたことが上手く個性になって出てきている。
それでその上に、彼らはまだ「なんだかよくわからないSS501っぽさ」をとても残していて、
彼らがその「残り香」みたいなものを切り捨てずに、
うまく利用してってくれることをとっても期待するのだ。
「香り」と言うのはとても繊細で敏感で、
本来持っているものに、身につける人の香りや環境でさまざまに変わっていくものらしい。
SS501の残り香。
どんな香りがするのか。
香水のイメージを言葉で表現するのが難しいのと似ている。
ただ、その気配がするたびに、鼻先がきゅんとすることだけはまちがいない。