4 Chance

K-POPについて日々思うこと。曲やコンサートの感想。

抽斗~ひきだし

ゆうべ「韓ラブ!」で放送されたミュージカル「Summer Snow」の制作発表を見てたら、

ソンミンやソンジェ、U-Kissたちが流暢な日本語であいさつするなか、

ヨンセン君は、「こんにちは。SS501ヨンセンです」といった後、

「あとは韓国語で・・・」と言って、通訳を通じてコメントしてた。

ヨンセン、そのくらいしゃべれるだろう~、と思いながら見てたけど、

そのあとの彼のコメントが興味深かった。

日本での舞台だけど、韓国語で演じるということで、

日本のお客さんに通じるのかと心配であること。

ヨンセン君は、日本ではやっぱり日本語が通じるんだ、

というか韓国語では細かい感情は伝わらないかもしれない、

という当たり前のことをよくわかってるんだ、という気がした。

それは彼自身が、自分が表現すべき細かいニュアンスをないがしろにしていないということではないだろうか。

去年のコンサートでバラードを歌ったとき、

とても言葉を大事に歌っている感じがして、

それがすごく聴いているこちらの心に響いたけれど。

韓国では「三銃士」というミュージカルを経験しているが、

その時のように、その場のアドリブは日本も観客には通用しないと思うし、

観客のちょっとした反応にすぐに応えるのも難しいかもしれない。

「忠実に演じます」というコメントには、

きちんと伝えるべきことを伝えたい、という意思が見て取れた。

そのあたりをなんかとても心配しているような気がしたけれど、

以前はミュージカルはやらないと言っていたのに、

「三銃士」をやった後にとてもよかったと言っていたこと、

それがすでにコンサートではとても生きていたことを見ると、

ヨンセン君は吸収力がとても良く、消化する力が強い。

ミュージカルの役は、主役ではないけれど、

日本のドラマでは中村俊介さんが演じた医者の役。

すっきりとかっこよい大人の役だから、

ヨンセン君のすっきりとしてるけど感情のこもる歌声がきっと合うと思う。

そう思った人がいるから、この役が回ってきたんじゃないか。

今活動中の曲、「恋愛のセオリー」も、

最初に聞いたときは好きじゃなかったんだそうだ。

でも、事務所の人が(代表とか言ってたけど)ヨンセンにと持ってきたことで、

彼は自分の新しい抽斗をあけ、違う自分を演出して見せた。

黒が好きで、黒が一番かっこいいと思っている人に、

オレンジだのピンクだのを持ってくる人がいて、

それをなんとなく自分のものにしてしまう。

それも個性だし才能のうちだと思う。

ヨンセンの抽斗にはまだ何が隠されているのか。

彼がいろいろなことに挑戦するたびに、

また新しい何かが加わるのは、見ていてとても楽しい。