東京ドームに行くたびに思うことは、
「ああ、ここは野球場なんだな」
ということ。
コンサートのために作られた会場ではないということ。
野球にとっては一番いい席が、コンサートでは一番遠い席。
アリーナ席は野球のグラウンドで、
選ばれたプロの野球選手たちが、戦いを繰り広げる場所。
JYJのコンサートはそのグラウンドの端から端、
センターからホームまでの長い花道がつくられ、
ジェジュンはバックホームのレーザービームのように、そこを走った。
ジュンスは超ファインプレーをしたあと、
声援にこたえる選手のように、
堂々と胸をはって、そこを歩いた。
夏になると6時はまだ外が明るくて、
ドームの天井もその明るさを残している。
4日の午後5時半もまだそんな感じだった。
会場が暗くなり、場内が盛り上がってくるとドームの天井も黒くなって行く。
野球の時はライトが煌々とボールの行方を照らすが、
ライブでは会場中のペンライトが3人の行方を見守った。
直接声をかけられない代わりに赤、黄色、ピンクと色を変え、
長い旅をしてきた船を待つ港の灯台のようだった。
帰るべき港は、なかなか見つからなかったのかもしれない。
でも、待っている人のいるところが、
きっとその場所だと思う。
ただ旅に出ただけでなく、
想像以上に大きなお土産を持ってきてくれた。
ずっと大きく、確かな存在感を示すくらいに。
過去のあなたたちを多くのファンが語り継いできたように、
またあなたたちは語り継がれていくのだろう。
これは幕開けだ。