ソンミンのミュージカルはこれまでにも行くチャンスは何度かあったんだけど、
いろんなことで逃していて、もう兵役前は最後ということで、
「ヴァンパイア~愛と憎しみの果て」を見に行ってきました。
昨日、ソウルでSMTOWNが開催され、
今日の午前便で再来日した今日のソンミン。
空港でペンにサインしたっていうくらいだから疲れはなくごきげんだったのかなと思うけど、
それにしても2日で3公演の後ソウルに戻ってSMTのリハと本番。
いつものことながらハードなスケジュールですこと。
今日、台風でもきて来日できなかったらどうなってたのだろう?
午後に天気予報外の雨が降りだし、開演前には相当蒸し暑かったけど、
オーチャードホールの大きな舞台はおごそかに幕を開けた。
ここってオーケストラとかジャズコンサートとかそういうのしか見に行ったことのない会場で、
およそアイドルとは縁遠い感じ。
ここで公演したアイドルは2AMとIUくらいしか記憶にない。
オペラやバレエにもつかわれるほど高さと奥行きがあるので、
それを生かした豪華な舞台装置、幕はなく、
古いお屋敷のぎぃっと音をたてて開く重そうな門のような装置が、
開演とともに左右に開く。
いわゆるドラキュラ伝説に基づいた話で、
法王の怒りをかって呪いで永遠の命を与えられてしまったドラキュラ伯爵と、
彼の愛したアドリアナ(彼の呪いを解くために命を絶つ)の悲恋の物語。
最初から最後まで重苦しく、笑うところが1カ所もないストーリーで、
全編が歌と華麗なダンスで構成されていて、目を離すところがない。
おまけに両サイドの字幕も見なくちゃならなくて、けっこう忙しい。
でも、字幕はずっと追いかけられなくても、だいたい話はわかるみたい。
ソンミンより先に公演したホンギの公演を見た友人がいて、
ホンギがとても熱演だったということと、ほかの出演者がすごかったということを聴いていたのだけど、
ソンミンもとってもかっこよかった。
最近ちょっとふっくらしていると言われていたけれど、
ドラキュラは生きたくもないのに、死ぬに死ねなくて、
世捨て人っぽいけど、愉快に生きてもいなくて、
なんか不遜で傲慢な感じがよく出ていたと思う。
死ねないならせめて、おいしいもんも食べて、遊んで、太っててもしょうがないやっていうか。。。
死んだ女を忘れられないって・・・300年も・・・(^_^;)
最初の舞台は14世紀。
そのあと17世紀、20世紀と300年ごとに愛憎の物語は続くんですけど、
ソンミンの抑えた低音がドラキュラの苦悩をよくあらわしてます。
「ジャック・ザ・リッパー」は見に行けなかったんだけど、
舞台にいるのはSJのソンミンじゃなくてダニエルだったという感想を見たことがあって、
今日も目の前にいるのはどうしてもSJで愛嬌をふりまいているソンミンには見えませんでした。
20世紀に再会?したアドリアナをつれて棺桶(ドラキュラのベッドね)に入ろうとする直前にキスシーンがあるんだけど、
近くにいた若いペンちゃんが「ひゃあぁあぁ~」と声を上げたので、
私もそこではっと我に返り、そうか、これソンミンなんだ、と思いました。
後半で客席から登場したドラキュラ伯爵。
私の席の真横を通りましたが、
自分のせいで拷問にあっている女のところへ行くシーンだったし、
すごく悲しい目をしてまっすぐ前を見ながらゆっくり進んで、
低く静かに歌いだしたので、周囲も息をのんで見つめてましたね。
横顔のシーンが多かったように思いますが、
ソンミンの特徴的なあのツンとした鼻がすごくきれいで~。
ほかの俳優さん、すごくすごく迫力があったんだけど!
ダンスも普通のミュージカルの群舞と違って、
アクロバティックでもあり、いつ舞台から飛び出してくるかと思うくらいのスピード感もあり、
ドラキュラの心理を表現するようなバレエ的な要素もあり、
とにかく華やかで見飽きることがなかった。
劇中に「ロミオとジュリエット」のオペラが組み込まれていて、
そのジュリエットのアリアのシーンもとにかく歌がすごくて圧巻。
あのオペラのポスターはオリビア・ハッセー版のパクリかも(^_^;)
客席の真ん中ヘンに、すごく大きな西洋人が7,8人いて、何だろう?と思ってたんだけど、
近くを通ったときもどうやら英語じゃない言葉で、
ツイッターを見てたら、このミュージカルの原作のチェコの方たちだったらしい。
韓国の制作でも韓国ではまだ公演してなくて、日本公演が初演だったようで
ジュンス版と違いを示すために、こちらの公演は「ドラキュラ」ではなく「ヴァンパイア」になったそうだ。
ジュンスのドラキュラ、あちらはブロードウェイミュージカルのだけど、とどう違うのかも見てみたい。
イ・ホンギのドラキュラとの違いも見てみたいところです・・・が、チケットが高いのよね。
ところで「ドラキュラ」と「ヴァンパイア」はどう違うのか、
いままで考えたことがなかったんだけど、
「ヴァンパイア」は吸血鬼で、「ドラキュラ」は人の名前なのね。
ヴァンパイアになってしまったドラキュラ伯爵の話、ということなんだそうだ。
そういわれてみれば、確かにそうだ。