4 Chance

K-POPについて日々思うこと。曲やコンサートの感想。

デジタル時代のテミン (追記あり)

テミンの初ソロ武道館2Daysのチケットは、

お友達頼みだったので、はずれてしまってしまっても文句は言えない。

たぶんシャヲル枠で売り切れちゃうんだろうなと思っていたし、

私的には、前2日はイェソンのコンサートで、

土曜日にはそのイェソンのサイン会があるしな~なんて思っていたので、

あえてチケットを探さないでいたんだけど、

日曜日の分は14時からLINE LIVEをやるっていうんで、

やった~!!と思っていたわけで。

結論としては、倍の値段を払ってもチケットを探すべきでした。

以前は、いろんな初ソロコンには飛びついていたのに、

最近はちょっといろんな好奇心を失いかけてることを反省。

テミンのパフォーマンスについては、

シャヲルでもない私がどうこういうものでもないので、

「いや、ほんとに見たかった」

「行くべきだった」

「プライスレスだった」

とだけ言っておこう。

念のため書いておくけど、チケットはたったの6800円だったんですよ。

これはどういうことか。

(SMではなくて)ユニバーサルが、

どうしてもテミンを日本で見せたかった、ということであると思う。

デビューして10年目にしてやっと日本でのソロ公演のチャンスを得たテミンだけど、

待っていたのはユニバーサルも一緒だったと思う。

あの1時間半のプログラムを武道館のあのセンターステージでやらせるには、

子ども過ぎても、息が切れてもダメ。

私は「テミンは天使だから」なんてことは言わない。

SHINeeはけっこう早く日本デビューしていたけれど、

日本市場ではちょっと苦戦してた。

もうK-POPのボーイズアイドルが珍しくなかったし、

若くてかわいい路線は、ちょっと日本にもともとあるグループたちとバッティングしていたし。

日本中の小さい会場を回るツアーもやっていたし、

いきなり東京ドームというわけじゃなかった。

結果としてはその遠回りが、必ずドームを埋めてくれるだけのファンの獲得につながった。

ソロだからと小さい会場で、全国を回らせるわけでもなく、

どうしたらテミンにとって最高の舞台を作ることができるか、

そのタイミングはすごくじっくり考えていたと思う。

SMもテミンもユニバーサルも梨乃さんも。

1曲5分の世界じゃなく、たくさんの人と一緒に作る緊張感ある空気の中のテミンワールド。

ペンは待たされていた。

待った分、たぶん期待も大きかったと思う。

でも武道館と聞いたとき、あの大きな箱で、テミンが何を見せるのか、

誰もこのステージは想像していなかったと思う。

というか、想像を超えていた。

ペンは大好きなテミンを、テミンだけを前に、

歓声をあげ、ペンラを振り回したかったはず。

結果として、声も出せず、ペンラを振ることすら忘れていた。

日本では今、もうCDは売れないと思う。

(というかそれが現実)

音楽の売り方がCDから配信になった時から、

それはもうそうなるしかない方向に向かっているのだ(そうだ)。

アルバムを作ったところで、曲順とかすらも無視されて、

曲がばら売りされてしまう。

反対に、コンサートとそれに付随するグッズとかの売上は伸びている。

デジタルな音源が浸透すればするほど、「ナマ」は貴重で有難いものになるのだ。

これを武道館だけじゃなくて、各地でやってよ、という声は必ずあると思う。

いや、武道館で、たった2日だけしかやらなかったということが「価値」なのだ。

その場に居合わせる幸運。

そのために時間とお金という代償を払った人だけが得られる。

その価値あるものをどうして無料のLINE LIVEで見せちゃうのかという声もあると思う。

それさえも、日曜日の午後の1時間半を、そのために割いた人のものなのだ。

LINE LIVEのカウンターは30万人を超えてたのだから、

たった1度のライブ配信で、それだけの人にアピールできたのは大きい。

もちろん、日本だけじゃなく、海外でもこの配信が見られた。

「テミン、もっと」と武道館に行けなかった人も思っただろう。

CDが数万枚しか売れなくたって、テミンを「また見たい!」と思う人はその何倍もいるのだ。

ライブビューイング、という手もあったかもしれない。

でも、スマホはここにあって、テミンを見るために、映画館に行くことすらしなくていい。

DVDもきっと売れると思うけど、30万人は見ないんじゃないかな。

でも次のライブは、もっとチケットが売れるだろうし、グッズも売れるはず。

ほかの会場、というのも考えにくかったかもしれない。

武道の試合を四方から見るために作られたあの正方形の建物。

360度見せるためにはまたとないコンパクトな造りだ。

さいたまアリーナでもセンターステージを見たことがあるし、

横浜アリーナでもできると思う。

でも長方形だし。

それに世界に向かってあのライブを発信するには、

TOKYOという知名度が欠かせない。

武道館がロックの聖地になったのは、ザ・ビートルズが来日初公演をしたからだけど、

偶然にもそれが7月のこの時期だったという。

テミンペンにとっても「あの、武道館」ときっと語り継がれる印象深いステージになった。

LINE LIVEで初めてテミンを見た人は、CDショップへ行っただろうか。

おそらく、You Tubeを漁り、動いているテミンをもっと、もっとと探すだろう。

テミンにはSHINeeとしての10年の蓄積があり、膨大な数の動画が見つかるはず。

そして踊っていない時のテミンのギャップにまた驚いて、

心臓をぎゅっとつかまれるのだ。

テレビに出て、売り込むなんて、もう古い。

デジタルの時代のテミンは、Wi-fiの波に乗って、どこへでもどこまでも行くのだろう。

というわけで、テミンペンは「スマホわかんな~い」とか言わないように。

「Flame of Love」 by TAEMIN

~追記~

「テミンは韓国ではソロコンはしていませんよ」というご指摘をいただいたので、

その部分は書き直しました。

AGITに出ていたような気がしたんですが、ショーケースだったんですね。

まさか、テミンペンさんにここを見ていただいているとは思わず^^;

ご指摘いただいてありがとうございました。

韓国シャヲルには、どうして韓国じゃなくて日本だけ、っていう気持ちがあるかもしれませんね。

でもそこは、コンサートというコンテンツにおける日本の優位性というか、

(日本が優位とかいうと怒られちゃうのかな)

アイドルの世界にも長いショービジネスの歴史がありますから、

出演者だけでなく、演出、振り付け、いろんな担当や装置のスタッフの技量

イデア、機材、設備、等々、いろんなものが既にあるわけで、

その上でまったくオリジナルなものを作り出す土壌ができているということだと思います。

テミンだけがすごくても、あの舞台はできないってことですね。