4 Chance

K-POPについて日々思うこと。曲やコンサートの感想。

僕、1位になりたい

7月頭から始まっていたマンネのツアー。

初日に行こうと思っていたけれど仕事で都合がつかず、

チケットをとってもらった最終日の公演に行ってきた。

 

8月1日はくしくも、SS501日本デビュー12年とかで、

それもマンネが言ったんだけど、もうそんなになるかと感慨深い。

半分事務所が強引にやった日本デビューだったけれど、

12年たって、日本での活動がこれほど意味のあるものになっていようとは、

誰も思っていなかったに違いない。

マンネだけじゃなく、兵役を終わったほとんどのアイドルが、

本国よりも日本で稼いでいるんではないか。

 

除隊後のファンミのあとに、裁判もあったし、

日韓関係が険悪になってきていることもあるし、

初めて?日本の事務所と契約して、まわりが日本人だらけのところで活動して。

不安要素だらけの中でのツアーだったけれど、

最終日、最終公演は、相当盛り上がったらしく、

マンネも涙をこらえることができなかったようだ。

 

もりあがったらしい、というのは、私はその場にいたんだけれど、

私にはごく普通の、いつもの盛り上がっているライブの雰囲気だったから、

最後がそれまでと違ってどれだけ盛り上がったかということがわからないだけだ。

それ以前の公演(当日の昼公演も含めて)に行った友人たちは、

口々に、「盛り上がりに欠けてた」というのだから。

そんな前評判を聞いて行ったものだから、私もどんなもんかと思って気にしていたのだが、

「なんだ、いつものライブじゃない?」と思って、安心したというか、不思議な感じだった。

 

盛り上がらないって、なんだろう?

 

オープニングは意外にも「眠れない夜」から。

ファンミと違って、ライブらしくオリジナル曲をどんどん披露していく。

日本人の若いダンサー4人を従えていて、彼らの動きが軽やかなので、

マンネの動きも幾分軽やかに見える。

日本のダンサーと韓国のいつものダンサー、やっぱり踊り方が違うなと思ったけれど、

若い、というところが一番だろう。

K-POPのアイドルのバックダンサーは本人よりもちょっと年齢が高くて、

アイドル本人よりもちょっと控えめな感じがするが、

(ダンススキルはむしろ高くて、うまく調整している感じ)

若い子は容赦なくぐんぐん前に出てくる感じ。

 

32歳とはいえ、アイドル感というかキラキラ感はマンネのほうが一枚上手なので、

それで勝っているという感じもする。

 

8月に日本で新曲を出すけれど、それに結構ハードなダンス曲を持ってきたのも、

ちょっと意外だったけれど、

そこで勝負しようという気概、日本の事務所がそうしたのかわからないけれど、

踊るのが大変そうな曲をあえて持ってきたのが、良かったと思う。

初めてライブで見たけれど、いいです、これ。

 

ライブ中盤で、珍しく「I AM」のイントロが流れた。

これをやるのはすごく久しぶりじゃない?

ステージから降りてきて、客席を回りながら歌う。

ラッキーにも、私のすぐ前ではけっこうな時間立ち止まって歌ってくれた。

日本で出したけれど、セトリに入れてなった曲もいっぱい思い出したらしく、

次の機会には全部やるよと。

 

SS501時代の曲は、「Always and Forever」を。

これはソロになってからセルフカバーした曲だけど、

この選曲は、この曲の歌詞がマンネのメッセージだったのだと思う。

 

www.youtube.com

 

最後の挨拶になって、涙をこらえきれなくなったマンネ。

あれあれ、ココで泣くかと思ったけれど、

こらえようとするほど涙は止まらないらしく、

会場からの「ウルジマ~」の声がそれを増幅したようだ。

 

こらえようとして、顔を子どもみたいにくしゃくしゃにしたところは、

昔、お兄ちゃんたちにいじられて泣いていた泣き虫のマンネそのままだ。

僕ももう32歳だしとか、マンネとは呼ばれたくないとかいいながら、

純なところは少しも変わっていない。

 

会場のペンに向かって、ありがとう、感謝してます、と振り絞りながら、

「僕、1位になりたいんですぅ~」と言ったところで、会場からため息が漏れて、

「やられた」と思った。

それこそがマンネだ。

 

今いるペンがみんなで10枚ずつCDを買ってあげても、

1位は難しいかな。

日本には、

「ナンバーワンにならなくてもいい、一人一人がオンリーワン」

という素晴らしい言葉があるんだけど、

マンネは、ほかでは絶対に言わないだろうし、

もう泣いちゃったから、言っちゃえみたいな気分だったのかもしれないけれど。

 

昔から、希望は口に出すほうだし。

 

家では家長であり、兄であり、ソロ歌手としても、

他に甘えるところはないのかもしれないから、

このライブを見に来たペンには、かっこいいところを見せながら、

ちょっと甘えてみるという、絶妙な操縦法を、マンネはアイドル生活の中で習得した。

たぶんほかの兄たちは、絶対にできないこと(しても似合わない)。

離れがたい魅力。